基本的でありながら効果的だと思う戦略を、三つ解説いたします。

"駒得"を狙う

 将棋にも当てはまることですが、どうぶつしょうぎは仲間が多いほうが有利です。なので、どんどん相手の動物を取っていって仲間を増やしていきたいところです。しかし、対局相手も同じことを思っているので、そう簡単には動物を取らせてもらえません。たいていの場合は、相手の動物を取ると、他の動物がやってきて自分の動物をとられてしまいます。動物の交換が行われるというわけです。
 そこで、駒得を狙うという考えが有効になります。駒得とは、相手と動物の交換をするときに、弱い駒を渡して、強い駒を手に入れることです。たとえば下図では、相手のぞうを取った後にひよこを取られています。持ち駒は自分も相手もひとつ増えていますが、ひよこを得た相手に比べて、ぞうを得た自分のほうが有利になりました。これが駒得です。

ゾウを取りひよこを取られる

ライオンで攻める

 ライオンは取られると負けなので、ついつい手厚く守りすぎてしまいますが、じつは強力な攻め駒としての力を秘めています。
 勇気を出してライオンを前方に進めておくと、相手のライオンはこちらに進攻しにくくなり動きが制限されます。それだけでなく、仲間はライオンと隣り合ったまま進みやすくなり、攻めが良くつながります。もしも、トライを狙えそうなのであれば、ライオンをさらに前に進めましょう。
 ライオンで攻めると、王手をかけられてしまうことが多くなるかもしれません。しかし、すぐに負けにつながることは少ないので、恐れることはありません。

ライオンが前に進む

"へそ"を中心に攻めを組み立てる

 ここでは特別にB3(下図で丸で囲んであるマス)のことをへそと呼ぶことにします。このマスは便利な性質がふたつあります。
 第一に、自分のライオンは常にへその周囲に位置するので、へそには相手のライオンは入ってこれません。その分、味方の駒を配置しやすくなります。第二に、味方は壁際にいる時よりもへそにいる時のほうが、動けるマスが多いです。たとえば、ぞうは壁際にいる時は、壁と反対側の2マス分しか移動先がありませんが、へそにいる時は周囲に4マス分の移動先があります。
 以上のことから、へそにいる味方は攻めの主役になりやすい傾向にあります。なので、ここを中心として味方を配置して攻めを組み立てていきましょう。たとえば、ぞうを横に並べると強力です。

へそにゾウがいる
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